ともだちは、2025年の低学年(1・2年生)の課題図書です。
ひさかたチャイルドの絵本『ともだち』は、
子どもたちの「ともだちってなに?」という素朴な疑問に
寄り添うように描かれた作品です。
シンプルな言葉と親しみやすい絵を通して、
友情の芽生えや気持ちのぶつかり合いをやさしく伝えます。
自分自身の「ともだち体験」と重ねやすく、
読後に自然と気持ちを言葉にしやすい点が
感想文の題材としても魅力的です。
親子で楽しみながらともだちの感想文を書くコツや、
物語の魅力についてお伝えしていきます。
ともだちのあらすじ
ぼくとエドは、なかよしの二人組。
それぞれ、一つずつ段ボールをもっていて、
それをつかって
毎日ふたり一緒に遊んでいる。
ある日、ふたりのことをみていたシューという男の子が
「なかまにいれて」
と、段ボールをもってやってきた。
エトは、すぐに仲間に入れて一緒に遊び、
なかよくなっていった。
ぼくは、仲間なずれになったみたいな気持ちになった。
そして、その日に、もう遊びに行かないと決めて
段ボールをつぶした。
次の日に、エトとシューがさそいにきたけど行かなかった。
エトと二人で遊んだ日を懐かしんでいた。
ある日、二人は素敵な段ボールをもってぼくのところにやって来た。
それは、大きな車。
車輪も付いている、旗も付いている。
音の出る空き缶もぶら下がっている。
3人で出かけて一緒に遊んでみたら…
ともだちが伝えたいこと
ともだちでつたえたいことは、
人とのつながりのあたたかさと気持ちを通わせることの大切さです。
日常にありがちなできごとがていねいにかかれています。
ともだち 伝えたいこと①自分から一歩ふみだすと、関係が広がる
絵本の中では、シューが「ともだちになりたい」
と思って行動する場面も印象的です。
その一歩が、相手との距離を近づけるきっかけになります。
こどもたちに「自分からつながる勇気」を届けてくれる絵本です。
ともだち伝えたいこと②日常のふれあいが、ともだちの絆を深める
何気ないやりとり、遊びや話し合いが、少しずつ関係を育てていく
“一緒にいる時間”の価値に気づかせてくれます
ともだちとは、特別じゃなくても“心が動いた瞬間”が大切だと教えてくれます。
相手のことを思って子どもって一緒に遊ぶだけで仲良くなりますよね。
ともだちの魅力
どの子も、主人公のぼくのような気持になったことがあるのではないでしょうか。
そんな身近な経験と重ね合わせて読み進められるというのが
ともだちの魅力だと思います。
遊びに入れてと言ったのに、断られたとか
仲間外れにされたといったトラブルは学校でも良く起きます。
そして、話の内容は段ボールで作られた楽しそうな世界が出てきて
その世界にきっと引き込まれること間違いなしです。
話も分かりやすく、感想文を書くにはおすすめの一冊です。
実体験とつながると、感想文がグッと心に届くものになります。
ともだちの感想文を書くためのコツ
ともだちの感想文を書くためのコツを
今回は問いかけ中心に紹介していきます。
(他の読書感想文を書く時も使えます。)
読み終えたあとに
- 「いちばんこころにのこったところはどこだった?」
- 「この子、どんなきもちだったとおもう?」
- 「○○くんなら、どうすると思う?」
自分の体験とつなげて
- 「べつのおともだちがあそぼう。仲間に入れてといってきたことある?」
- 「そのときどうした?どんなきもちだった?」
- 「あそんでみて(ことわって)どんなきもちだった?」
気持ちの言葉を広げる
- 「うれしいって、どんなときに感じる?」
- 「“ともだちってこういう人”って、どんな人?」
- 「○○ちゃんといて、どんな気もちになる?」
色々聞いて思いを引き出してあげてください。
その上で感想文に書き出す時は
次のようなステップがおすすめです:
- いちばん心に残った場面をお子さんと話す
- その場面に対して、自分がどう感じたかを書く。 または、似たようなエピソードと自分が感じたり思ったりしたことを書く。
- 最後に「ともだちって○○だと思った」と、思いをまとめて書いていく
大切なのは、“うまく書く”よりその子のエピソードや思いで書く
その子らしさだと思います。
ともだちの登場人物や出版社、対象年齢など
著者 | リンダ・サラ作 ベンジー・デイヴィス絵 しらい すみこ訳 |
出版社 | ひさかたチャイルド |
出版年月日 | 2024年11月 |
ページ数 | 32ページ |
定価 | 1760円 |
対象年齢 | 4・5歳から |
登場人物 | ぼく、エト |
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