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手ぶくろを買いにの伝えたいことや教訓、あらすじや感想を紹介!最後についての解釈も!!

名作

「手ぶくろを買いに」は、ご存じでしょうか。

1943年に童話集に掲載され

1954年から2011年まで東京書籍の3年生の国語の教科書にも掲載されていました。

「ごんぎつね」を書いた

新美南吉の作品です。

そんな手袋を買いにの伝えたいことや教訓、あらすじや感想、

最後の解釈などについて紹介します。

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「手ぶくろを買いに」のあらすじ

初めて見る雪に

驚いたり楽しんだりしている子狐。

お母さんのもとへ帰ってきた子狐の手をみて

しもやけができるとかわいそうだからと

毛糸の手袋を買ってやろうと思い立ちました。

町の近くまで行く途中

子狐は周りの雪景色を興味津々で見ています。

町を目前にして、

お母さん狐は、

友達と出かけて行って

いたずらをした友達狐が

百姓に追いかけられ

何とか逃げ切ったという苦い思い出を思い出して

脚がその先に進めなくなってきました。

そこで、子狐だけを町に行かせることにしました。

子狐の片方の手を人間の手にして

そちらにお金を持たせ、

絶対狐の手を出さないように

理由を伝えながら話して聞かせるのでした。

一人で目的のシルクハットの帽子の看板が付いたお店を見つけ

戸を叩きました。

少し開いた都からこぼれる光にめんくらって

子狐は、間違えて狐の方の手を出してしまったのです。

それを見た帽子屋さんは…

「手ぶくろを買いに」の感想

手ぶくろを買いにだけではないのですが

わたしは、新美南吉さんの物語の情景描写の美しさに惹かれてしまいます。

目をつぶるとその景色が

まぶたのうらにうかんできて

都会の中で生活している私は、とても優しい気持ちになります。

さて、

手袋を買いにの感想ですが…

このお話は、

わたしが小学生だった時に読んだ覚えがあります。

その当時は

手袋が買えて、

よかったな。

人間っていいもんだなと思ったような気がします。

浅い読みだったなぁと思いました。

お母さんとのやりとりも

なんだかほっとしますが、

お母さんぎつねは、

どうして、そんな怖いところに

子ぎつねを一人で買い物に行かせちゃったのかしらと思います。

自分が怖い思いをしたのは分かりますが…

母親なら、やっぱり一人では行かせないよなぁと

思います。

子狐は人間ってそんなに悪くないとおもっていますが

お母さんは懐疑的です。

やっぱり、自分が経験したことでしか

感じ取れないものがあるのかなと

わたしは、思いました。

手袋をかいにの帽子屋さんは優しいか

始め子狐の手を見て

お金を見た時に

それが葉っぱじゃないかと

疑ってかかっていました。

だから、先にお金をといって

お金をもらい、

それがお金と分かったところで

手袋を渡したのです。

当たり前の行為といえば、当たり前の行為です。

本当のお金ではなかったら

また、行動が違ったと考えられるので

人間が悪く無いというのも

ある意味当たり前なのかなと思います。

手ぶくろを買いにの最後についての解釈

最後の最後は、

「ほんとうに人間はいいものかしら。ほんとうに人間はいいものかしら。」

とつぶやきました。

とお母さん狐の言葉で終わっています。

まだ、母狐は人間のやさしさというものに

疑問を抱いています。

やはり、最初に経験して感じたことは

そう簡単には変えることができませんね。

「いいもの…」

そこまで言い切れることを

子狐がしてもらったかどうかは

ちょっと疑問が残りますね。

子狐に手袋を持たせてやった帽子屋さんは本当に優しかったのか

ということにつながりそうです。

「本当に人間はいいものかしら。

本当に人間がいいものなら、

その人間を騙そうとした私は、

飛んだ悪いことをしたことになるのね。」

とつぶやいて神様のゐられる星の空を澄んだ目で見上げました。

というのが、初稿だったようです。

人間の優しさを認めて

疑っていた自分を恥じ、

良さを認めたことで

澄んだ目で星を見上げたのかなと感じました。

なぜ、変更になったのかは

分かりませんが

わたしは、今の終わり方の方が

解釈が広がり

解釈を読者にゆだねることになると思います。

人間がいいか悪いかを判断するのは

本当に難しいですよね。

いいと思われる人間でありたいと思いますが…

自分自身、難しいです。

てぶくろをかいにの伝えたいこと

子を思う親の愛

人間の母も、狐の母も同様に

子どもに子守唄を歌っていました。

歌いながら子どもを思う親の気持ちが分かる表現があります。

また、子狐を本当に心配しながら待っている

母狐の様子から

親子愛は人間も動物も同じということを伝えていると思います。

種族は違い、分かり合えない者同士でも

愛情は変わらないということが分かります。

てぶくろを買いにの教訓

因果応報

ちょっとおおげさですが…

お母さん狐は、

友達ではありましたが

いたずらをして

人間に大変な目にあわされてしまいます。

それがずっと意識の中に残っていまっています。

それに対して

子狐は、

もちろんお母さんがちゃんとお金をもたせてくれたからですが

正直(といっても、言われた通りですが)であったことで

手袋を手に入れることができました。

そもそも、帽子屋さんは葉っぱのお金じゃぁないかと疑っていたので…

騙すつもりだったら、

どんな目にあっていたのかは分かりませんが

騙されたと思った帽子屋さんは、

少なくともいい人ではなかったはずです。

悪いことをしたら悪いことが返ってくる…

最低でも、人として正しいことをしていたいですね。

物事は決めつけない、多面的に見る大切さ。

完全に個人的な意見ですが…

(本を読んで何を感じるかは、読者にゆだねられているので

 あくまで、わたしの…です。)

母狐は、過去の怖い経験から

人間を怖い存在と思うようになりました。

子狐は、手袋を買えたことで

人間は怖くないと感じました。

人間は悪い人も良い人もいるけれど

出会った人や経験からの思い込みが生じてしまうのは

仕方のないことだと思います。

思い込みを変えるのは

自分の考えに固執せず、

他者の意見だったり、考えだったりを

受け入れることが大切だと思います。

人の考えに耳を傾けることが大切ですね。

また、自分の思い込みを正しいと思わず

多面的に見てみることも大切ですね。

「手ぶくろを買いに」のデータ・登場人物・対象年齢など

ごんぎつねと同様に

今はいろいろなイラストの方と出版社から出版されています。

イラストは、わたしが調べられたところでは、

以下の人たちです。

どいかやさん いもとようこさん 山本正子さん 

黒井健さん 柿本幸三さん 松成 真理子さん など。

現在の中で一番古い出版と思われる

絵本を紹介します。

著者 新美南吉著  若山憲イラスト
出版社 ポプラ社
出版年月日 1970/10/1
判型・ページ数 32ページ
定価 1925円(税込み)
対象年齢 4歳、5歳、6歳
登場人物 こぎつね、ははぎつね、帽子屋さん

同じ、作者の新見南吉さんの作品「ごんぎつね」の紹介は

こちらから。

ごんぎつねの伝えたいことあらすじや感想、最後の解釈や名言を紹介!教科書にも掲載。
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