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白いぼうしの伝えたいことや魅力を考察。あらすじも!国語の教科書にも長年掲載!

名作

白いぼうしはファンタジー作家あまんきみこさんの作品です。

昭和46年から国語の教科書にも取り上げられているので

ほとんどの人がこのお話を知っているのではないでしょうか。

長年教科書に取り上げられている白い帽子について

教科書掲載はいつからなのかや白い帽子の詳細、

あらすじや伝えたいこと、魅力について紹介していきます。

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白い帽子教科書掲載はいつから?

現在、出版されている国語の教科書会社3社すべてにおいて

4年生の初期の教材として掲載されています。

光村図書出版では、昭和46年から採用されています。

光村図書の始めの3年間は、5年生に掲載されていましたが、

次の改訂からは4年生の教材として掲載され続けています。

白いぼうしのあらすじ

タクシー運転手の松井さんは

前の日にお母さんから送られてきた夏ミカンを

タクシーにのせていました。

6月の始めの暑い日のことです。

お客さんをおろして出発しようとしたとき、

車道のそばに白いぼうしを見つけました。

風に吹き飛ばされ車道に入って車がひいてしまうと思い

ぼうしを動かしたとき

中からモンシロチョウが出てきました。

モンシロチョウを捕まえようとしましたが

にげられてしまいました。

帽子には、ようちえんの名前と男の子の名前が書かれています。

男の子ががっかりする姿を思い、

タクシーに積んでおいた夏ミカンを蝶の代わりに入れ

帽子が跳ばないように石を置きました。

タクシーに戻ると女の子が座っていて

道に迷ったので菜の花よこ町に連れて行ってほしいというのでした。

男の子が帽子を開けた時の様子を想像しながら

運転していると

誰も乗っていないことに気付きました

外には白い蝶がたくさん跳んでいるのでした。

白い帽子を詳しく

白いぼうしは「車のいろは空のいろ」の中の

一つのお話として掲載されています。

他には、下の7つのお話があります。

小さなお客さん

うんのいい話

すずかけ通り三丁目

山ねこ、おことわり

シャボン玉の森

くましんし

ほん日は雪天なり

どれも、不思議なお話で

乗客はどんな生き物なのか

次はどんなお客さんが乗るのかなど

ファンタジーの世界にどっぷり漬かれること間違いなしです。

ほんの表紙の裏には

松井さんが運転している町や地名が乗っているので

それと合わせながら読むのも楽しそうです。

車のいろは空のいろは全3冊あるので

気に入ったら他の本も読んでみてください。

白いぼうしの魅力1色や情景の多彩さ

白いぼうしには、色を連想させるものがたくさん出てきます。

夏みかんのオレンジ

お客さんの白いワイシャツ

白いぼうし

モンシロチョウ

ぼうしの裏の名前…

他にも直接色は書かれていなくても

情景を思い浮かべるとたくさんの色が登場してきます。

そして、教科書には書かれていませんが

タクシーは空の色です。

文字を読みながら

そんな色と町の様子をイメージできるのが魅力だと思います。

白い帽子の魅力2女の子

女の子は蝶なのか?蝶だろう。

と、考える人が多いのではないでしょうか。

そう考えられる根拠を物語の中からたくさん見つけ出すことができます。

色々なところから根拠を見つけていくことができる

おもしろさがこの白い帽子にはあると思います。

白いぼうしが伝えたいこと

昔白いぼうしを教える時、

松井さんのやさしさということがキーワードになっていました。

私は当時から

確かに優しさも書かれているけれど…

それを子どもたちに教えるほどのインパクトはない気がしていました。

改めて

白いぼうしを読み直してみて

家族、故郷の安心感、心地よさというものを

白いぼうしから感じることができました。

松井さんはおふくろから夏みかんを送ってもらい

それが嬉しくて大きなものを選んで

自分の仕事場であるタクシーとともに積んでいました。

きっと、夏みかんの匂いから

懐かしいお母さんや故郷を思い出していたに違いありません。

ちょうを捕まえていた男の子は

きっと誇らしげにお母さんを引っ張ってきて

見せたかったでしょう。

ここにも、男の子とお母さんの関係が見られます。

そして、つかまっていたであろうちょうは

自分の仲間がいるところに無事戻ることができ

仲間に

「よかったね」

と迎えられ

「よかったよ」

と返します。

暑い太陽が輝く中

クローバーとタンポポが咲いている(と私は想像しています)

そんな野原の上で

自由に安心して飛び回っているちょうを想像するのです。

家族の中にいる安心感

そしてその安心感から独り立ちして出ていく

自由に振る舞っている、

そんな

穏やかな温かな日常の幸せをこの作品は伝えたかったのではないかと

改めて思いました。

どんなことを受け取ったかは人それぞれです

それを授業で交流したり

親子の会話で話ができたら素敵ですね。

今の国語教育では

多様性をもともられているので

それぞれが

どんな根拠をもって

この物語から何を受け取ったか

友達はどんなことを感じたのか

そんな違いや思いを交流することが大切になりますよね。

色々な読み方ができるからこそ

今の教科書にも掲載され続けているのでしょうね。

白いぼうしの登場人物や出版社、対象年齢など

新装版白いぼうし-車のいろは空のいろ1についてのデータを載せました

著者 あまんきみこ著 北田卓史イラスト
出版社 ポプラ社
出版年月日 2000年4月30日
ページ数 125ページ
定価 1100円
対象年齢 小3、小4
登場人物 まついさん しんし 男の子(たけのたけお)

男の子のおかあさん 女の子

あまんきみこさんについて詳しくはこちらで紹介しています。

同時にあまんさんの他の教科書に掲載されている作品も紹介しています。

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