2023年の特殊切手「絵本の世界シリーズ第7集」で
発売される
ヒグチユウコさんのせかいいちのねこシリーズ。
その、せかいいちのねこシリーズの第1弾である
せかいいちのねこの本をご存じでしょうか。
切手にまで採用されるという
せかいいちのねこの伝えたいことや魅力、
内容・あらすじや名言などを書いていきます。
せかいいちのねこの内容・あらすじ
せかいいちのねこの主役は、ぬいぐるみのニャンコです。
持ち主の男の子とは、男の子が赤ちゃんの時からなかよしで、
一緒に寝たり遊びにも一緒にいたしています。
だから、ニャンコはとても汚れています。
しかし、大事にしてもらっているのでとても幸せなのです。
それなのに、ニャンコには心配なことがあります。
なぜかというと、男の子がもう、7歳だということ。
ニャンコは、そろそろ男の子に飽きられてしまうのではないかと
心配しているのでした。
そこで、本物のねこになれば
おとなになってもかわいがってもらえるのではないかと
友達のおもちゃに言われ、
本物のねこになる旅に出ることにしました。
本物のねこになるためには
ねこのひげを集めて自分の体の中の綿と一緒にする必要があるのです。
初めに会いに行った本物のねこは、
同じ家にいるねこのところでした。
しかし、このねこは、らんぼうでいじわるです。
いつもニャンコのことをばかにしているのです。
ひげをもらいに行ってみてはみたものの、
直接ひげをもらうのは難しそうなので
落ちているひげを拾いました。
その後は、
子ねこの時に人間にかわいくないと言われ
帽子を深くかぶったままのねこに会ったり、
くいしんぼうの本屋のねこに会ったりしました。
途中、連れて行った相棒でぬいぐるみのアノマロが
行方不明になり、
アノマロを探しながらも
色々な猫に会い、
出会った猫たちのやさしさにふれながら
ニャンコは旅を続けるのでした。
さて、アロマノは見つかったのでしょうか?
そして、ニャンコは無事猫になることができたのでしょうか…
絵本のジャンルに入っているようですが
ページ数もかなりあるので、
子どもに読み聞かせるなら一気に読むと飽きるので、
1章ずつ読んでいくといいかなと
私は思います。
それでも12章あります。
ちょっとずつ読んでも十分読み応えがあると思います。
せかいいちのねこの伝えたいことは?
せかいいちのねこの伝えたいこと1 そのままでいい!
私がこの本を読んで感じた一つ目のことは
ありのまま、そのままの自分でいいということでした。
せかいいちのねこのの話では、
ニャンコが出会ったねこたちは
事情を抱えていたり、ユニークな猫だったりしました。
自分たちをマイナスにとらえているところもがりました。
しかし実は、その猫たち、
思いやりの心や個性にあふれていました。
それぞれのねこが、自分自身をありのままに表現していることが
一番生き生きしていて、嬉しそうで、楽しそうでした。
他の人からの評価を気にすることなく
自分が自分らしくいることが、自分自身の幸せにつながる。
周りの人たちの幸せにもつながる。
所詮、他人の評価は変えられないですものね。
自分は、自分のまま自分を認めてあげたいなと思いました。
せかいいちのねこの伝えたいこと2 思い込みは禁物!
また、私はこの話をよんで、
第一印象と言うか、
自分でかってに相手にレッテルをはっていることがあるのではないか
ということを考えさせられました。
長年一緒に住んでいたねこを
ニャンコはいじわるねこだと思っていました。
すごくらんぼうで、いじわるで
いつもニャンコのことをバカにしている
悪いねこだと思っていたのです。
ほとんど話したことがなかったので、
印象でそう思っていたのではないかと思います。
しかし、実際にはなしてみると
話し方は冷たいのですが
ねこがイジワルではないことを知るのでした。
突然ニャンコがいなくなって探している男の子のことも
なくなってしまったアロマノのことも心配してくれました。
ついに、アロマノを見つけて帰ってきた時には、
ずっとニャンコが家にいなかったことを
お母さんや男の子に説明するために一肌脱いでくれたのでした。
話したこともない相手の話し方やイメージだけで決めつけるのではなく
向き合って会話をしてみることの大切さ、
勝手に決めつけることの罪を
教えてくれていると私は感じました。
印象で相手を判断してはいけないですよね!
勝手に思い込んでいるのは良くないです。
相手と対話してこそ、相手のことが分かるということを
教えてくれていると思います。
せかいいちのねこの魅力を考察
せかいいちのねこの魅力は、
ストーリーも魅力的なのはもちろんなのですが、
なんといっても、ヒグチユウコさんの絵ではないでしょうか。
画家であるヒグチユウコさんが描いているだけあって
絵が繊細で線の一本一本が細かいので
本を飾っているだけでもテンションが上がりそうです。
ヒグチユウコさんは、多摩美術大学に在学中から
個展をひらくほどの実力の持ち主です。
そして、
優秀な学生に贈られる福沢一郎賞を卒業時に受賞しています。
そんな、ヒグチユウコさんのかく
せかいいちのねこの絵は、
かわいらしいのですが
どこか怪しげというかリアルで、独特の世界観があります。
細かい部分まで詳細にじっと見つめていたくなります。
絵本というより、芸術作品のような気さえします。
猫好きにはたまりませんね!
それが、切手として手に入るなんて…
12月の販売が楽しみです。
せかいいちのねこの名言
おまえの不安なきもちは
おれもほかのねこも
みんなもっているんだよ
本物のねこだろうとぬいぐるみのねこだろうと
不安な気持ちはみんなもっているのです。
だから、
相手を羨んだり、自分にないものをねだるより
自分が自分でいることが大切なのだと
感じさせてくれる一言でした!
人間だって、どんな人にだって不安はきっとありますよね。
不安があることも認めて、その上で自分らしくいられるように
自分の心を整えたいなと思いました。
だって お前の大好きな人間にとって
いちばんのねこだろうよ。
みんなにとって
一番である必要はないですよね。
だれかの一番大切な存在になっていたら
やっぱりそれは、せかいいちなんだなと
感じることができました。
誰かの一番になれたら、十分幸せだなと感じることができました。
せかいいちのねこの登場人物や出版社など
著者 | 絵と文 ヒグチユウコ |
出版社 | 白泉社 |
出版年月日 | 2015年11月20日 |
ページ数 | 101ページ |
定価 | 1650円 |
対象年齢 | 4歳から |
登場人物 | ニャンコ アノマロ タコくん ヘビくん
同じ家にいるねこ ぼうしねこ 本屋のねこ カラス 3びきのやさしいねこ 旅をしている大きなねこ 耳にきずがあるねこ 赤ちゃんねこ 本屋にいたねこ つりをしていた大きなねこ |
最後のページには、絵のモデルになった猫や犬が
写真付きで紹介されています。
写真に絵がそっくりです!
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