パリングリンドーンは、キャスターな会から生まれた絵本
ピンポンパンポンプ―に続く第2作目です。
とはいっても、前作と続きものではないのですが…
2作目が出ていたのを3作目が話題になって初めて知ったので
読んでみました。
小さい子に読み聞かせるには少し難しいのかなと思いながら
それでも楽しめる部分を紹介しつつ
パリングリンドーンの私の感想や、魅力、伝えたいこと
そしてまたまた、不思議なタイトルパリングリンドーンに決まったいきさつや
なさいくんについてまとめてみました。
パリングリンドーンのあらすじ
自分が何者かわかっていない
なさいくんのおはなし。
おおきなみずのなかにうかぶなさいくん。
こえをかけてもだれもいません。
ながいあいだ一人でいたのですが
あるときオギャーとなく声が聞こえ…
しだいにたくさんの声が聞こえ、
なさいくんは大人気になりました。
みんな、なさいくんの上で色々リクエストをします。
なさいくんはそれに応えようとがんばります。
みんなが好き放題している下で
なさいくんはちょっとつかれぎみ。
そんなところに、のんちゃんとびりーくんが気にかけてこえをかけてくれます。
いたわってくれるように体にふれてくれます。
きもちがおちついてゆったりきぶんのなさいくんは
ふたりといっしょにねるのでした…
パリングリンドーンの感想
なさいくんは
きっとみんなのことが好きで
みんなのことを思って、
みんなを楽しませたり心地よくさせたりしたい一心で
みんなのために行動してきたのだろうなと思います。
そして、それは、なさいくんの喜びだったと思います。
しかし、みんなの要求は強まるばかりみんなの思いばかりを優先させてしまいます。
勝手な想像ですが
なんだかなさいくんが、中居正広さんと重なる部分もあるのかな。
そんな時に
声をかけてくれる人の存在って本当にあたたかいですね。
私もずっと自分は後回しでした。
自分が本当に好きなことや、やりたいこともまだわからずにいます。
自分のやりたいことや自分の気持ちも大切にして
まずは、自分を満足させてあげたいな。
そしてその先に何が待っているのかをんなことを考えたお話でした。
パリングリンドーンの伝えたいこと
このパリングリンドーンの話の内容は
小さい子に伝わるのかなぁと思いました。
抽象的でイメージを膨らませて読んでいく
ある意味自由なお話なのかな。
だから何度も読み返して
お話からのメッセージを見つけていくのでしょう。
私がこのお話から受け取ったのは
自分を大切に
ということでした。
周りの人を喜ばせようと頑張っているなさいくんですが、
自分のことはおかまいなし。
やっぱり、自分を大切にしないと
人も大切にできないですよね。
のんちゃんとびりーくんにいたわってもらって
ゆっくり休むことができてよかったと思います。
わたしたちもとかく人のために動いてしまいますが
人を大切にする前に自分を満たしてあげたいな
そして、無理せず楽しみながら喜びを与えられるそんな存在になりたいと思いました。
本当に自分のやりたいことを見つけていきたいものです。
相手を思いやる大切さ
わがままを言って
なさいくんに色々なことをやってもらう人たちに比べ
のんちゃんとびりーくんは
がんばって疲れているなさいくんをいたわる言葉をかけてあげていました。
辛い時、疲れている時に
いたわってくれる人がいるというのは
ほっとしますね。
相手のみになって言葉をかけられるそんな人になりたいものです。
そして、やってもらって満足ではなくて
お互いが気持ちよく、無理せず過ごせ、
自分の好きなことや得意なことで相手を喜ばせることができる
そんな世の中になったらいいのになぁと思います。
のんびりーランドはそんな場所になるのかな??
パリングリンドーンの魅力
分かるような分からないような不思議な感じの絵本ですが
子どもの目線で魅力を考えてみると、
パリングリンドーンの魅力は
しかけ絵本であるということだと思います。
仕掛け絵本というのは、
電子書籍では味わえない
絵本ならではの楽しみですね。
ページをめくったり
時々縦にめくったり…
そんな楽しみをこのパリングリンドーンでも味わうことができます。
個人的には、
最初の仕掛けのページで、
本めくると左がわにみんな すき なさいくん。
と出てくるのが気に入りました。
なさいくんがみんなのことをすきなのか、
もしくは、なさいくんがみんなにすかれているのか
どっちなのかなとまだわからずにいるのですが…
そして、前作に引き続き裏表紙にはキャスターな会に登場している方々が
キャラクターを描かれていて
それが絵本に登場しているので
もう一度、本をめくりながらキャラクターを探す旅にも出られるのも楽しいですね。
たくさんの絵が優しい水彩画で描かれていて
それを見つけるのも楽しそうです。
パリングリンドーンの中心人物なさいくんの由来は?
前作のピンポンパンポンプ―の裏表紙に
キャスターな会のメンバーでんちゃんとびりーくんの友達を裏表紙に書いたことが始まりです。
中居正広さんがかいたキャラクターを
劇団ひとりさんが3Dプリンターにしてきました。
それを見たスタッフが
中居に似ているともりあがり、
そのキャラクターを使って何かやろうということになって
絵本第2段プロジェクトがスタートしたのでした。
キャラクターの名前は中居正広さんが命名しました。
中居さんがキャラがダサいのと緑なので野菜(両方から「さい」)と中居を合わせて
なさいくん
それを聞いて劇団ひとりさんは納得できず
「かわいくない、ごろ悪い、キャッチ―じゃない」
と反対したのですが結局は中居正広さんの独断と偏見で中居さんがきめました。
パリングリンドーンの由来
タイトルは3人での会議中に話合いできまりました。
話合いと言っても真面目に考えているのかどうなのか…
響きのいいものをみんなで出し合っているうちに
グリーン→ぐりぐり
ぐりぐりがグリンピースというジャンケンのフレーズに行きつき
(ジャンケンをしたら、チョキはチョリン、
パーはパリン、グーはグリンとそれぞれ勝った人が言いながら
ジャンケンを続けて同じものが出たらドン!と言って終わるのですが、
ご存じですか??)
グリンとドンを使いつつ中居さんと劇団さんが色々声に出していたら
パリングリンドーンという言葉にたどり着いたという感じでタイトルが決まりました。
意図はあるのかないのか?
ひたすら言葉の響きにこだわっていたのかなと思いました。
そういう感覚は中居正広さんの得意分野なのでしょうか。
パリングリンドーンの出版社や登場人物など
著者 | 監修中居正広 キャラクターデザイン 劇団ひとり
文 古市 憲寿 絵 多田玲子 ブックデザイン 名久井戸直子 |
出版社 | マガジンハウス |
出版年月日 | 2022年6月30日 |
ページ数 | 32ページ |
定価 | 1760円 |
登場人物 | なさいくん のんちゃん びりーくん
なさいくんにあつまってきたいきものたち |
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