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名前を見てちょうだいの解釈やあらすじ、感想。国語の教科書掲載。あまんきみこ作品

教科書

今回紹介するなまえをみてちょうだい、

現在は、絵本単体では出版されていないようです。

この絵本を書いたあまんきみこさんの他の作品と合わせて

「はじめてよむ日本の名作絵童話」の中の一つとして出版されています。

しかし、小学校2年生の教科書に長年掲載されている作品です。

ファンタジーの世界を楽しめること間違いなしです。

どんなお話なのか、あらすじや感想。

私の解釈などを紹介していけたらと思います。

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名前を見てちょうだいのあらすじ

えっちゃんは、おかあさんに赤いぼうしをもらいました。

うらには、ちゃんとししゅうで名前が書かれています。

えっちゃんは帽子をかぶり

遊びに行くことにしました。

しかし、門を出た時

風が吹いてぼうしが飛ばされてしましました。

ぼうしを追っていくと…

きつねがぼうしをかぶって遊んでいます。

きつねは、自分の帽子だというので

「なまえをみてちょうだい」

と、見てもらいますが

そこには、きつねのなまえがありました。

そうこうしていると、また風が吹いてきました。

えっちゃんと、きつねはぼうしを追いかけました。

こんどは、牛が帽子をかぶっていました。

ぼうしは、牛のものだというので

きつねとえっちゃんは、名前を見せてもらいました。

そこには、牛の名前が書いてあります。

またまた、風が吹きました。

ぼうしを持っていたのは大男です。

名前を見せてというと

大男は、帽子を食べて

みんなにむかって

「もっとなにかたべたいな」

というのでした。

さあ、2匹とえっちゃんはどうなってしまうのでしょう。

そして、帽子はどうなったのかな?

名前をみてちょうだいの作者あまんきみこさん

1931年8月13日生まれで

旧満州撫撫順市に生まれました。

一人っ子だったのですが、7人家族だったので

周りの大人の人に色々分野のお話をしてもらっていたそうです。

病弱で寝ていることも多く、

お話を想像するということはこの頃からやっていたのかもしれませんね。

戦争も経験して

日本に戻ってきたそうです。

そういう意味では、

戦争観というか、歴史観というものにたいして

経験したことを踏まえて

しっかりとした信念のようなものをおもちだと考えられそうですね。

権力とか事実ということにも敏感なのかもしれないなと思います。

そんなことを考えながら

最後に登場した大男とえっちゃんの関係を考えてみると

ちょっと違った見方もできそうです。

また、

あまんさんの作品は、

国語の教科書にも作品がたくさん掲載されています。

白い帽子(これも、帽子ですね!!)やおにたのぼうしなどが

有名なところでしょうか。

帽子が意外に多く使われているのに気付きますね。

あまんさんは、「ぼうし」になにか思い入れがあるのでしょうか。

なまえを見てちょうだいおすすめポイントと感想

小さい子でもよみやすく

はなしを理解しやすい

繰り返しが使われています。

帽子を探しに行った

えっちゃんが出会うきつねと牛は

会話や対応が全く同じです。

りっちゃんのだと思われる帽子をかぶっている

→聞く

→名前を見る

→名前が書いてある。

そして3番目に出会う、大男。

ここで物語は少し変化します。

帽子をのみこんじゃうなんて…

大男に立ち向かうえっちゃん

えっちゃんが大きくなって

大男を叱っているところなんか

ワクワクしながら読み聞かせを聞いていますよ!

胸を張って

自分の物だと主張するえっちゃん。

大切なものを守ろうとする気持ちを

子どもたちは応援するのではないでしょうか。

 

わたしの感想は、というと…

何事もなかったように

帽子を手に入れて

お友達の家に遊びに行ってしまうところが

子どもらしいなとほほえましくなりました。

子どもって、目の前のことが解決すると

すぐ次のことに向かうんですよね。

大男にも向かっていき、

きっと、ドキドキしながら対峙しただろうに

そんな子どもらしさがかわいいなと思いました。

なまえをみてちょうだいの解釈

まずフィクションの話は

フィクションの世界に入るきっかけと出るところを探してみましょう。

なまえをみてちょうだいは、

強い風が吹いてフィクションの世界に入り

帽子をかぶって元の世界に戻ってくる…

絵本だけではなくても、

不思議な世界に行くときは何かしらの仕掛けがあります。

そんなところも考えながら

他の作品も読んだり見たりすると楽しいですね。

ちなみに、

1年生で学習する

「くじらぐも」も風が吹いて子どもたちは雲の上に乗れましたね。

正しいと思うことを主張すること立ち向かうことの大切さ

大男とのやりとりが

ドキドキワクワクでもあり

楽しくもあり…

でも、ここに大切なことが含まれていると思います。

大男はえっちゃんたちにとって

勝てそうもない相手。

これ、権力とかおとなとか

…ともすれば従いそうになる相手と考えられますね。

そんな相手を前に、

きつねや牛はさっさと帽子を取り返すのをあきらめて帰ってしまいます。

もちろん帽子は飲み込まれちゃったし、

「もっとなにかたべたいなあ」

なんて言われたら恐怖しかないですよね。

それでも、自分の大切なものを取り返そうとして

立ち向かっていったえっちゃんの強さを感じ取ることができます。

そんな勇気や強さを子どもも感じ取ることができるのではないでしょうか。

おとなになると

そうも言っていられず

おかしいと思うことを言えずに、

我慢することも増えてしまいます。

組織にいるってなんだか苦しい…

そんな自分にカツをいれてくれるような

えっちゃんでした。

名前を大切にすること

親からもらった名前を大切にすること

そして、それは他人に対しても。

この帽子に書かれたえっちゃんの名前は

ペン書きでではなく刺繍だったのですよね。

それだけ、心をこめてお母さんが作ってくれています。

それだけ、大事ということではないでしょうか。

それに対して、きつねや牛の態度はどうなのでしょう。

(自分の帽子だったかもしれませんが…

すまして返事をしたり、 、

しぶしぶ ぼうしをぬいで名前を確かめたり、

ほんとうにそうみえます。などの表現から

本当にあなたたちの持ち物なの?

と疑いたくなってしまいます。)

本当に、自分のものだったのか

もしえっちゃんのものをごまかしていたとしたら…

名前に対して軽い気持ちが伝わってしまうのは

わたしだけでしょうか。

「なまえをみてちょうだい」子どもたちに聞いてみたいこと

ファンタジー作品は

その、ファンタジーの世界に入る入り口と出口があります。

えっちゃんが絶対に自分の帽子だと思ったのはどこ?

そんなことを聞いてみたいなと思いました。

もし、自分の帽子だったらきつねや牛は帰らないでしょうね。

だから、わたしの帽子だもんと言い切ることができたのかな。

と思います。子どもはどんなことを考えてくれるのでしょう。

なまえをみてちょうだいのデータ・対象年齢

現在「なまえをみてちょうだい」のみの絵本は購入できないようなので

ここでは、なまえをみてちょうだいが含まれる

はじめてよむ日本の名作絵どうわ(6)」の紹介をします。

はじめてよむにほんの名作絵どうわには、

なまえをみてちょうだいのほかに

4年生の国語の教科書に掲載されている

白いぼうしが入っています。

登場人物はなまえをみてちょうだいのお話のみ掲載しました。

著者 あまんきみこ(著) 宮川健郎(編集) 坂口笑子(絵)
出版社 岩崎書店
出版年月日 2016年2月22日
ページ数 64ページ
定価 1320円
対象年齢 小学校1年生から
登場人物 えっちゃん お母さん きつね うし おおおとこ 

作者のあまんきみこさんについて詳しく知りたいかたは

こちらからどうぞ。

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