2023年の低学年(1・2年生)向け課題図書。
「けんかのたね」
課題図書4冊の中で、
子どもたちにとって一番身近なお話だと思います。
少し長いですがそのけんかのたねの
あらすじや感想、伝えたいことなどを考察していきます。
感想文を書くためのアドバイス、ヒントも紹介します。
けんかのたねのあらすじ
あるひ、おとうさんがくたくたになっていて
仕事から家に帰ってくると…
家では、猫と犬
4人の子どもたちが大げんか。
それを止めようとお母さんも
くたくたになりながら大きな声を出しています。
お父さんがお母さんに声をかけると
今日はみんなが悪い子で
誰に声をかけたらいいのかわからないと言います。
それを聞いた一番上のお姉ちゃんが
「わたしはわるくない」
と言って、
怒っている理由をお父さんに伝えます。
お父さんは、原因の子を読んで叱ります。
すると…
「ぼくは悪く無い」
と言って、
怒っている理由を伝えます…
どんどん続いて、
最初の原因はねこのプッスということになりました。
子どもたちからも怒られ、
プッスは部屋から追い出されてしましました。
でも、プッスにも理由があったのです。
プッスは、ねずみを見つけて
ねずみが、穴から出てくるのを見るために
ソファに座っていたので
末っ子に乗っかられたから末っ子をひっかいてしまった。
だから、ねずみが悪いと言います。
もめごとの始まりのネズミに、責任を取るように言います。
すると、ねずみはあっさり、覚悟を決めて
好きにしてと言いました。
そんなねずみのたいどを見たプッスは、
考えを改め、ボンゾーにあやまりに行きました。
すると、ボンゾーも子どもたちにあやまり、
子どもたちも次々に相手にあやまりに行きました。
ちょっと、ごまかしていたことも
正直に伝えてあやまることができました。
それを見ていたおかあさんも、お父さんもにっこり。
みんなたのしい家族に元通り。
さてさて、
猫を前にだいふんとうしたねずみが家に帰ってみると…
いえでは、子ネズミたちがけんかしているのでした。
けんかのたねの感想
けんかは、誤解や
自分の勝手な思いからおこることが多いと思います。
特に低学年の子たちは、
言葉で伝えるより先に
手を出してしまって
言葉で伝えればそれで終わっていたかもしれないのに
手を出して
手を出されて
そしてエスカレートしていく。
または、相手の立場を考えることができず
自分の立場だけ主張するので
けんかになってしまいます。
大げんかのきっかけは、
本当に些細なことが多いですね。
相手の声に耳を傾け、
すなおに
ごめんね
が言えると大げんかにならないですね。
言い方にも気を付けたいものです。
私も、夫に伝える時に
言い方や言葉に気を付けないといけないなと思います。
それにしても、ねこは勝手だなぁと思いました。
ねずみを狙っていたのは、じぶんなのに…
言いがかりもいいところだなと思いました。
さいごに、
お話のラストも
おもしろかったです。
いいおちで、
また、振り出しに戻るっていう感じでした。
けんかのたね名言・伝えたいこと
大きなもめごとっていうのは、
ほんのささいなことから、
おこるものなんだ。
全くその通りです!
そういうことでしたら、しかたがありません。
すべてわたしのせいです。
さあ、すきにしてください。
ねずみは、いさぎいいですよね。
誰かのせいにして、
誰かを責めると
けんかが続いていきますね。
ねずみの凄さが伝わります。
どんなじけんにも、かならず
はじまりがあって、さらに、
それほどのじけんがおこってしまったのなら、
だれかが、せきにんをとらなければなりません。
ここでも、ねずみのいさぎよさが伝わりますね。
おとなでも、ここまで言える人は少ないのではないでしょうか。
読書感想文を書くポイント3
比較的日常にあふれているけんかなので
書きやすいかもしれません。
自分のけんかを思い出そう
自分が経験しているけんかについて
具体的に書くことができるといいのではないかと思います。
自分も、簡単にけんかしたことがなかったかな?
自分は、どんなことでけんかになりやすいのかな?
どんなけんかのたねがあったかな?
けんかしたときの気持ちや
なかなおりしたときの気持ちなども書くといいですね。
人のせいにしちゃったことはないかな?
このお話でのけんかは、
他人のどうしてこんなことをしたのかな?
を考える間もなく、けんかをして
お父さんにけんかの原因を聞かれたら
相手のせいにしています。
同じように、人のせいばかりにしていることはないかな?
本を読んで自分で取り入れていきたいこと。気付いたことは?
本を読んで、自分でも生かせそうな
ことはなかったかな?
本の中に、けんかをしないですむコツや
仲直りのコツが書かれています。
そんなことを真似していけるといいですね。
そこに気付いたら、
自分のけんかも振り返られそうですね。
それを踏まえて、
自分のけんかはどうしたら怒らなかったかな?
どうするともっとはやく仲直りができるのかな?
そんなことを考えて書いてもいいですね。
国どうしのけんかは、
戦争になっちゃいますね。
戦争にならないためにどうするといいのでしょうね。
そんなことにまで広げて書いてもいいかもしれないですね。
けんかのたねの登場人物や出版社など
著者 | ラッセル・ホーバン作 小宮由(訳) 大野八生(絵) |
出版社 | 岩波書店 |
出版年月日 | 2022年2月22日 |
ページ数 | 62 ページ |
定価 | 1430円 |
対象年齢 | 小学1・2年から |
登場人物 | お父さん、お母さん、ボンゾー(犬)、プッス(ねこ)、
ドラ(いちばんうえのおねえちゃん)フランク、エミリー ミーナ(すえっこ)
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