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走れ小4教科書にも掲載!あらすじや感想、伝えたいことや問いを紹介!

教科書

走れの中には他に、22の短編物語が含まれています。

その一つが「走れ」というタイトルで

小学校4年生の国語の教科書に掲載されています。

お母さんの気持ちや主人公ののぶよの気持ちを思うと

自分と重なることがあって、ほろ苦い気持ちになりました。

それぞれの立場で必死なんだよなぁ…

今回は、教科書に掲載されている走れについて

あらすじや感想、伝えたいことを考察し

子どもに問うならどんな発問をするかということについて紹介していきます。

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走れのあらすじ

足のおそい4年生ののぶよにとって、

ゆううつな春のうんどうかいの日。

おとうとのけんじは歯磨きをしながら

のぶよに

お母さんが自分の走る時までに来てくれるかを確認している。

お母さんは、お父さんがなくなってから

おべんとうの仕出し屋さんで一人で頑張っている。

遠足や運動会には忙しい。

だから、去年はお弁当をお店のお手伝いのおばさんが

運動会にもってきてくれた。

けんじは、1年生だったのでお母さんが来ていないことを知り

べそをかいた。

3年生だった足のおそいのぶよは、

自分のゆううつな短距離走のことに加えて

けんじをなぐさめなくてはならなかった。

去年の運動会は思い出したくない思い出になっている。

けんじの走る番が来たがお母さんは来ていない。

おかあさんが来た時には短距離は終わっていた。

昼休みにおかあさんはけんじをむかえに行き

1等だったことをほめたが

お母さんが見ていないことに気付いているけんじは、

下を向いたまま返事をしない。

お弁当を渡すと

思っていたお弁当とちがい、いつものお店のお弁当だったので

文句を言って駆け出してしまった。

黙っておにぎりを食べ始めたお母さんの膝に落ちた割りばしを見ると

紙袋にお母さんから二人へのメッセージがあった。

のぶよには「のぶよ、行け!」とかかれている。

けんじへのメッセージをもって、けんじにわたした。

お昼抜きで午後のきょうぎがはじまってしまい、

ついに、短距離走になった。

体が重かったがおかあさんやおとうとの声が重なると…

走れの感想

私は、走れを読んで

自分と重なることがあり、

小さかった自分を思い出したり、母親の思いを感じたりして

涙が出てしまいました。

女手一つで子ども二人を育てなくてはならないお母さん。

その仕事は、行事の日に忙しく

子ども最優先にはできません。

それでも、子どものことを思い

やりくりして出かけるのですが

下の子は、まだ小さく、そんなお母さんの気持ちは伝わりません。

おねえちゃんののぶよは、

そんな弟のさみしい気持ちも分かるし

お母さんのショックな気持ちも分かる。

きっとのぶよは、そうやって二人の気持ちを

考えながら過ごしているのではないかなと思うと

のぶよもまだ、4年生なので自分をもっと出したい時期だろうになぁと

思ってしまいました。

完全に私の過去の経験からの感情移入で独断と偏見の感想になってしまっていますね。

最後、二人から応援してもらって

思いからだと気持ちを引きずりながら走っていたのぶよが

軽やかになっていた様子は、

いつも相手を思っていたのぶよが

お母さんと弟から応援されて

逆の立場になり

応援される心地よさというか軽やかさを感じた瞬間だったのかなと思います。

自分ばかり応援しているとは思っていないと思いますが

実際板挟みになっていると

被害者意識が強くなったり心苦しくなったりします。

お母さんと弟に応援してもらって

安心したのではないかなと思いました。

走れの伝えたいこと

家族愛ではないでしょうか。

話からは、去年すでにお父さんは無くなっている様子ですから

弟が1年生。のぶよは3年生。

そんな子を抱えて育てなくてはならないお母さんの思い。

弟の特別なお弁当のリクエストに応えるべく

忙しい中でできる精一杯の準備をしたお母さん。

短距離走を見てほしいと思っている弟にこたえようと必死で駆けつけたお母さん。

残念ながら、弟の思いに充分答えることができず、

すねられてどれだけつらかったのだろうと思います。

お姉ちゃんは、そんなお母さんの思いと弟の思い、

両方の思いが理解できるので間に入って辛いだろうな

自分の思いやわがままはきっと抑えているのだろうなと思いました。

最後は、お母さんの気持ちもちょっぴり理解し、

お姉ちゃんの応援をした弟も

やはり、家族を大切に思っているのだなと分かります。

そして、応援を受けて走り切ったのぶよは

「はい、君がラストね。」

と係に言われても

のぶよには誇らしく聞こえたのです。

お母さんと弟の応援に愛情を感じたから

誇らしく思えたのだと思います。

子どもの成長

お姉ちゃんの苦手な短距離走を応援した弟とお母さん。

その応援のおかげでのぶよに絡みついていた

家族への配慮や、走ることへの気の重さなど

色々な思いがほどけて行って、

体が軽くなり走り切ることができたのではないでしょうか。

軽やかになって走るのぶよは、

順位は最後でしたがなにか嬉しそうで、何か吹っ切れたというか

受け入れられた心地よさというか、満足感を感じます。

のぶよは、いつも二人に配慮していた側から応援してもらう側になり

自分が頑張らなくちゃ我慢しなくちゃいけないという

圧力から解かれ、

けんじは、応援することを通して相手に向き合うことができて

けんじも成長することができたのではないかなと

思いました。

そんな、今までとは少し違う経験をした二人に成長を見ることができませんか?

読んだ後、授業の後に問うなら

この物語は、

会話文や様子を表すことがたくみにつかわれています。

けんじが運動会にお母ちゃんが来ることを

とても楽しみにしていたのが分かる文を探しましょう。

お姉ちゃんが二人を大切にしていることが分かる文を探しましょう。

お母さんが二人を大切にしていることが分かる文を探しましょう。

それぞれの登場人物の気持ちや様子を確認する問いをすることができそうです。

また、

のぶよの気持ちが変わったところや

けんじの気持ちが変わったところ

なども考えられそうですね。

走れの登場人物や出版社、対象年齢など

著者 村中季衣作 宮本忠夫絵
出版社 岩崎書店
出版年月日 1997年4月30日
ページ数 88ページ
定価 1650円
対象年齢 小学校中学年 小学校高学年 中学生
登場人物 のぶよ けんじ お母ちゃん

 

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