はらぺこあおむしは、
アメリカの絵本作家エリック・カールさんによってかかれた本です。
世界70以上の言語に翻訳され、
発行部数は、5500万部を超える世界中で愛されている絵本です。
そんな超が付くほどの有名なはらぺこあおむし。
あらすじや魅力、対象年齢などをお伝えしていきます。
実は絵本発刊に当たって、
日本が一躍かっていたというおまけ情報もお伝えしますね。
はらぺこあおむしのあらすじ
はっぱのうえに小さなたまごがありました。
ある日の、小さな卵からあおむしがうまれました。
おなかがぺこぺこ。
たべものをさがしはじめました。
毎日色々なたべものを食べますが、おなかはぺこぺこのまま。
大きくなっていきました。
たくさんたくさん食べすぎてお腹が痛くなる日も。
そのうち、お腹がいっぱいになった青虫はさなぎになって動かなくなり
最後に綺麗なちょうちょになりました。
はらぺこあおむしの魅力・ねらいは?
はらぺこあおむしの魅力・ねらい①しかけ
あおむしが食べた食べ物一つ一つに丸い穴があいています。
ちょうど、子どもの人差し指程度。
穴をのぞいたり、
ゆびを通してみたり、
通せそうなものをもってきて
「むしゃむしゃ」
と言いながら通してみたり
と我が子たちはこの穴でたくさん遊びました。
お話が分からない小さな子でも、この穴で遊べますね。
遊びながら体験することがねらいの一つです。
はらぺこあおむしの魅力・ねらい②色鮮やかで大胆な絵や食べ物
小さい子ははっきりした鮮やかな色合いに興味をもちやすいです。
表紙をみるだけではっきりした緑の体と赤の顔。
赤い顔に緑の目とその周りを縁取る黄色。
それだけで、小さな一気に絵本の世界に引き込まれそうです。
お話の中の絵も食べ物がほとんどなのになぜか躍動感があります。
最後、
小さな卵から産まれた
小さなあおむしが
大きなちょうちょになったことにも
心奪われることまちがいなしです。
食べ物も、子どもに身近なりんごやいちご
ケーキやアイスクリームなど。
それを食べていくあおむしを見て、
子どもたちはうらやましいでしょうね。
絵やキャラクターは、大人にも好まれているので
関連グッズなどを目にすることも多いのではないでしょうか。
子どもたちの知覚に印象的に訴えるためのデザインもねらいですね。
はらぺこあおむしの魅力・ねらい③変化のある繰り返し
食べ物が少しずつ変わり、個数が一つずつ増え
そして、曜日が変わる。
同じ言い回しで繰り返されるので
次は…とお話を覚えることもできます。
お話の中で自然に
曜日や数を教えられるのも魅力です。
食べ物が曜日を追うごとに増えていく。
絵も数に合わせて増えていくので
見て、数と量がつながっていき、理解も深まると思います。
また、月曜日…火曜日…とお話が進むので
曜日の順序なども自然に覚えてしまいます。
次は何曜日だっけ?とか
数を一緒に数えながらお話を読み進めるのも楽しいです。
数もページをめくるたびに一つずつ増えていくので
体感として学べるのもねらいの一つではないでしょうか。
はらぺこあおむしの伝えたいこと
大きくなること・成長することへの期待やワクワクではないでしょうか。
急成長の前には、じっと動かない、動けないで止まっている時期もある
でも、その時期を過ぎると一気に成長することもできるんだよ
と伝えているのではないかと思いました。
元気にモリモリ食べて大きく育ってねという
おとなの願いも込められている気がします。
はらぺこあおむしの対象年齢
偕成社のホームページでは、
対象年齢4歳以上とありますが
読み聞かせることにこだわらなければ
もう少し下の年齢から絵本に触れることはできるのではないかと思います。
1歳2歳ころは、
お話として理解するのは難しいかもしれませんが
食べ物を指さして話したり、
穴に手を入れたり
物を入れたりして遊びながら
本に親しむことができます。
2歳半過ぎくらいからは
数字に興味をもち始める子もいるでしょうから
一緒に数を数えたり
お話の内容も分かってくるのではないでしょうか。
対象年齢は、目安なので
その子の興味に応じて読むのが一番ですね。
本の出版に日本との意外な関係が!
1969年アメリカで出版された原書の「The Very HungryCatarpillar]の
初版本の奥付に
「Printed in Japan」と記されているそうです。
青虫が成長していく過程を鮮やかな色で描き、
食べた後を丸でくりぬいていて
楽しい絵本です。
穴あきの仕掛けや、ページの幅が1冊で様々に異なっている本を
印刷・製本してくれるところがアメリカで見つからなかったそうです。
休暇旅行で日本に来ていた担当編集者さんが出版関係者に絵本の試作品を見せて回り
その中の一人であった偕成社の元社長さんが絵本を気に入り、
印刷・製本を引き受けてくれるところを探したそうです。
日本語版だけでも、430万部を超えているそうです。(2021現在)
絵本「はらぺこあおむし」の基本データ
著者 | エリック=カール 作 もり ひさし訳 |
出版社 | 偕成社 |
出版年月日 | 1976年5月 |
ページ数 | 25ページ |
定価 | 1320円 |
多様な形態の絵本「はらぺこあおむし」
絵本の「はらぺこあおむし」と言ってもたくさんの種類の本が出ています。
このお話の凄さを感じます。
お子さんにあったものを選ぶのも楽しいですね。
①通常版(私が紹介しているものです)
②ボードブック
硬くて、単行本サイズで持ち歩きやすいです。
③ミニ版
小さい掌サイズで、通常の紙でできています。
④ビックブック
読み聞かせにピッタリ。
⑤とびだす!はらぺこあおむし
⑥<英語でもよめる>はらぺこあおむし
英語、日本語併記
⑦<ぬりえ絵本>わたしだけのはらぺこあおむし
自分で色をぬって、自分の絵本を作ります。
⑧フリップフラップえほん はらぺこあおむし
コンパクトな判型ではありますが、はらぺこあおむしの新バージョン。
アコーディオンのようにぱたぱたと折りたたまれた仕掛け絵本です。
この他にも、ぬいぐるみ付のギフトセットやCDが入ったもの、
布絵本や木でつくられた青虫のおもちゃのセットなど
絵本プラスアルファで楽しめるものがあります。
グッズがあると、より親しみがわく子もいそうですね。
一度、偕成社のホームページもチェックしてみてくださいね。
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