今では子どもたちに大人気のアンパンマンですが
人気になるまでには批判の嵐だったのを皆さんご存じですか?
実はアンパンマンはあんぱんではなく、人間だったのです。
それが、シュールで怖かったのもご存じですか?
そんな、アンパンマン
今のアンパンマンになるまでのの誕生秘話、
人気になるまでの歴史や豆知識を紹介します。
やなせたかしさんの熱いゆるぎないメッセージ、意志を
あのかわいいアンパンマンから受け取ることができると思います。
アンパンマンの誕生秘話
アンパンマンが子どもたち向けの絵本になる前、
おとな向けに物語をやなせたかしさんは書いていました。
一番初めは、ラジオのドラマでした。
ラジオドラマというものを私は知らないので
詳細は分かりません。
また、いくつか記事や本を探していますが
ラジオドラマでの内容を見つけることができませんでした。
見付けることができたら書き足していこうと思っています。
次は、挿絵入りの小説として雑誌に掲載
雑誌のアンパンマンは、
空を飛んでお腹をすかせた人にパンを配ってまわる人間のおじさんでした。
さっそうと空を飛ぶのではなくて
今にも落ちそうになりながらよたよたと飛びます。
やなせたかしさんが戦争中に考えた本物の正義の味方を描いたものでした。
それは、今子ども向けに変わったアンパンマンにも
通じる正義だったのです。
アンパンマンにやなせたかしが込めた思いとは?
やなせたかしさんの
本当の正義とはなんだろう
という問いへの一つの答えが
アンパンマンに表現されています。
戦争は、人を殺す行為です。
しかし、食べ物を分けてあげることは、
人を生かすことにつながります。
つまり、命を応援することにつながります。
命が大切だということは、世界中どこでもいつの時代でも変わることはありません。
飢えている人に食べ物を分けてあげることは
価値観が変わっても、時代が変わっても変わることのない
本当の正義のはずだとやなせたかしさんは考えました。
その考えをアンパンマンに込めました。
アンパンマンが人気になるまでの歴史と豆知識
人間ではなくアンパンが空を飛んだ方がおもしろいし
子どもたちも喜ぶだろうと
ヒーローの顔をアンパンにして困っている人に
自分の顔を食べさせることにして絵本を描き世に出しました。
1973年月刊絵本「キンダーおはなしえほん」10月ごうに掲載された
「あんぱんまん」です。
子ども向けに描かれた最初のアンパンマンでした。
しかし、最初出版した当初、色々なところから非難を浴びてしまいます。
あんぱんまんが非難された理由①ヒーロー像が違う
あんぱんまんは、
ヒーローなのにカッコよくないし、マントはぼろぼろだったからです。
やなせたかしさんが考えるヒーロー、正義のために戦う人は、
多分貧しくて新しいマントは買えないのではないかと考えていました。
評論家からもくだらない絵本と言われてしまいます。
あんぱんまんがけなされた理由②残酷さ
顔を食べさせること自体が
残酷だということで苦情が来ました。
幼稚園の先生たちからも非難されます。
しかし、やなせたかしさんが描きたかったのは、
おなかをすかせた人に顔を食べさせたアンパンマンが、
元気をなくしてふらふらになるとこだったのです。
正義を行い、人を助けようとしたら、
自分も傷つくことを覚悟しなければならない
という考えがやなせたかしさんの根底にあったのです。
自分の食べ物をあげてしまったら、自分が飢えるかもしれない。
いじめられる人をかばったら、自分がいじめられるかもしれない。
それでも、どうしてもだれかを助けたいと思う時、
本当の勇気が湧いてくるのだと考えていました。
しかし、
自分を犠牲にするヒーローはなかなか受け入れてもらえませんでした。
出版社の人からもこんな絵本は書かないでと言われてしまいました。
アンパンマン人気のきっかけ
やなせたかしさんは、あんぱんまんを描くことをあきらめず
自分が編集長をしていた詩とメルヘンに
アンパンマンのの話を少しずつ書くようにしました。
詩とメルヘンの雑誌の発行元は今のサンリオです。
そこでもどちらかというと大人向きの話でしたが
そこで掲載されていた「熱血メルヘン 怪傑アンパンマン」の話から
ミュージカルが上演されたのです。
上演されたミュージカルを見て
やなせたかしさんは、アンパンマンが戦う相手を
人間からばいきんまんに変えました。
ミュージカルの方は、だんだんお客さんが増えていきました。
そんな中、あんぱんまんの絵本が
幼稚園・保育所向けの月刊絵本として子どもたちに渡り、
ちっとも売れないまま5年がたったころ
あちこちで子どもがアンパンマンの絵本が大好き
という声を聞くようになったそうです。
じわじわと人気が出てきたのでしょうね。
おとなの価値観というよりも
幼い子どもたちから人気が出て
子どもの思いや感性に会っていたのでしょうね。
子どもに先に受け入れられるようになっていったそうです。
まとめ
アンパンマンにはやなせたかしさんの思いが凝縮されている絵本でした。
ほんわかやさしいヒーローというイメージで
子どもと一緒に見ていたのですが
優しいヒーローの胸の内に秘めた強さが
込められていることを知り、
アンパンマンに対するイメージが変わりました。
なんとものんきな話だなと思っていたのですが
本当の意味のヒーロー、人を傷つけないで
みんなを幸せにできる存在であるという
といういう本当の強さをアンパンマンに見た気がします。
とっても深いお話で
やなせたかしさんとアンパンマンがとっても好きになりました。
やなせたかしさんの生き方も
壮絶で、そして偉大で素敵なので
また、どこかで紹介していきます。
アンパンマンの絵本についてはこちらで紹介しています。
やなしたかしさんのやさしいライオンについての詳細はこちらから
やなせたかしさんの絵本チリンの鈴についての詳細はこちらから
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